覇王 不比等。
人物設定が?だったりする。でも、興が醒めることなく、最後まで読むことができた。
ネタバレに繋がるので詳しく書けないが、昔々読んだ「銅鐸の謎(カッパブックス)」を思い出した。今で言う「トンデモ本」だった。
| 覇王不比等〈第1部〉鎌足の謎 著者:黒須 紀一郎 |
| 覇王不比等〈第2部〉あすかの嵐 著者:黒須 紀一郎 |
| 覇王不比等〈第3部〉日本誕生 著者:黒須 紀一郎 |
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人物設定が?だったりする。でも、興が醒めることなく、最後まで読むことができた。
ネタバレに繋がるので詳しく書けないが、昔々読んだ「銅鐸の謎(カッパブックス)」を思い出した。今で言う「トンデモ本」だった。
| 覇王不比等〈第1部〉鎌足の謎 著者:黒須 紀一郎 |
| 覇王不比等〈第2部〉あすかの嵐 著者:黒須 紀一郎 |
| 覇王不比等〈第3部〉日本誕生 著者:黒須 紀一郎 |
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これを広げながら歴史小説を読むと分かりやすい、分かりやすい。
日本地図だけではなく、世界地図もある。
買いたい。
※アマゾン報酬対象外でした。
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知りませんでした、こんなことがあったなんて。
ネットで調べて見ると、「生瀬一揆」「生瀬騒動」として地元では語り継がれているが、史料は殆どない事件だっだみたいです。
一村なで斬りになってしまってはそうかもしれません。
小生瀬(おなませ)、地図で調べました。茨城県久慈郡大子町小生瀬。
袋田の滝の近くなんだ。紅葉の季節や氷結したときにはテレビ局が中継したりする観光スポットです。
小生瀬には観光りんご園がたくさんあって、秋にはりんご狩りができるそうです。
ごく普通の場所じゃないですか。そんなところでこんなことがあったのですか…。
皆が知っている歴史上の大事件だけでなく、知られていない題材でも、すごい歴史小説が書けるんですね。
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神無き月十番目の夜 著者:飯嶋 和一 |
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著者ご自身が歌人であったので、歌詠みとしての良寛さんを知るには好著。
また、歌論としてもおもしろい。歌論とはこういうものか、と参考になった。
※アマゾン報酬対象外でした。
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戦場は正義が支配しているところではなく、狂気が支配しているところである。昔も、そして今も。
(私も含めて)戦争を知らない世代には参考になる。
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戦争案内―ぼくは二十歳だった 著者:戸井 昌造 |
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動物界には色々な子育てがあるものだ。
そのすべてが、進化の過程で身に着けたものであり、決して倫理的に見てはならないのである。
しかし、身近なスズメにも、「子殺し」の習慣があったなんて、ショック。
著者ご自身のイラストがかわいらしく、かつ理解を助けるものになっている。
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イラスト図説 「あっ!」と驚く動物の子育て―厳しい自然で生き抜く知恵 著者:長澤 信城 |
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金属工学から見た日本史。
各地の鉱山、鉄器、日本刀の産地などを見学する時の予習本として最適。
そういえば、日本史の教科書に「幕末期に反射炉が作られた」と書いてあったが、実は何が「反射」しているのか分からなかった。
この本のイラストを見て、やっと納得できた。
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金属と日本人の歴史 著者:桶谷 繁雄 |
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「オニババ」の三砂先生と、ラカン派で合気道と杖道の先生でもある内田先生がタッグを組むならば、「身体論」は最良のテーマである。
内田先生の言葉。「何を言っているのか分からないメッセージ」を「聴き取って」「返事ができる」能力が「コミュニケーション能力である」(P.185)
同意する。
私の最初の子どもは「オギャー、オギャー」と泣いていても、何が不満で泣いているのかさっぱり分からなかった。
2番目の子どもは、泣いたときに、
・おむつが濡れているか
・皮膚が赤くなって、痛そうなところ、痒そうなところがあるか
・暑すぎないか、寒すぎないか
・お腹がすく時間か
をチェックできるようになった。
3番目の子どもには、上記のチェックをしながら、
「何泣いてるのー。どうちたのー。」などと話しかけるようになった。
赤ちゃんは泣き声という「ノイズ」を無原則に発しているのではなく、彼らなりの理由がある。
それが分かるようになると、(私のように時間がかかるかもしれないが)応用が利く。
聞いた事もない外国語をしゃべっている外国人が、今、不安を感じているのが分かる。
もしくは怒りを感じているのが分かる。
すると、簡単に「こいつは頭がおかしい」「人間じゃない」とは思えなくなる。
「意思疎通ができるかもしれない」と思えてくる。
子どもを育てるのも悪くない。
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身体知-身体が教えてくれること 著者:内田 樹,三砂 ちづる |
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私も、「定年」が遠い未来の話ではなくなってきた。
もはや退職金を貰って後は優雅に暮らす、なんてことは望むべくもない。
身体が動く限り、働かなければならない。
この本を読んで、高齢者が就業したがるのは、「生きがいを求めて」などという高尚な意識ではなく、「現金収入を得たい」のが主要因であることが分かり、「私だけではない」とほっとした。
健康に留意して、長く働きたい。
最近、新聞の折込求人広告で、年齢が「~60歳」なる求人が散見されるようになった。
私が65歳になる頃には、「~70歳」の求人があると嬉しい。
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高齢者就業の経済学 著者:清家 篤,山田 篤裕 |
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1993年の大河原作。
あの頃から「いつかは読みたい」と記憶の底にしこっていた。
13年経つと、見方が随分変わる。
当時、「琉球は守礼の国とはいえ、暢気過ぎないか?」などと感じていた。
ところが今読むと、琉球王国は強大な軍事力を持つ島津藩に対抗して軍隊を整えるには、健児が足りず、予算も足りないことが分かる。一回は撃退できても、後が続かない。
この状況下では、実戦では負けても、
1.対中国貿易では国家の体面がないと継続できないことを薩摩藩および江戸幕府に訴えて王統を残す。
2.江戸幕府を使い、薩摩藩を牽制する。
3.琉球文化、芸術を維持向上させ、「ソフトパワー」で琉球の主体性を堅持する。
以上が多分現実的な対応策であり、実際そうなっていく。
地域も時代も異なるので単純に比較できないが、アメリカの1州となってしまった「ハワイ王国」の悲劇は免れたのだ。
これ以降の琉球の歴史はご存知の通りである。敢えて書くまい。
現在の沖縄は、過疎化、高齢化等の悩みを抱えつつも、芸能、芸術、文化のジャンルで強い影響を日本本土に与えている。
軍事力が唯一の「国力」ではないことは明らかである。
P.S.
これだけ題材が揃っているのだから、高橋克彦先生が書いたらもっと波乱万丈の一大スペクタルになっただろう。
陳舜臣先生ってどうも私と合わない気がする。
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琉球の風〈1〉怒涛の巻 著者:陳 舜臣 |
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琉球の風〈2〉疾風の巻 著者:陳 舜臣 |
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琉球の風〈3〉雷雨の巻 著者:陳 舜臣 |
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戦国武将の歴史小説を数多く執筆されている津本先生の目から見ると、関東軍や大本営の参謀たちがなぜこんなに現状認識を欠き、人命を軽視し、思考を停止させたまま戦争を開始したのか、同じ日本人でありながらどうしてこんなに違うのか、歯軋りしたい思いだったのだろう。
「なぜあんた達はこんなにひどいのだ!?」という作者の声が聞こえてきそうである。
ただ、同じような精神性を持つ国は現代にも存在する。わが国の中にも似たような組織・集団が現れては消えている。
人間が人間である限り、現実逃避と思考停止はなくならないかもしれない。しかし、これを悲惨な結果になるまで放置してはいけない。
※この本は、(2005年出版なのに)アマゾン報酬対象外でした。
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「私は、この作品の中で、死と向かいあっている74歳の彼(良寛)と、漂流中の52歳の彼と、混沌とした18歳の彼とを同時進行させている。」(P.130)
この表現方法は、舞台で視覚化すると理解しやすかったかもしれない。
私のようなおバカな人間には、状況を掴みにくかった。
もう一つの作品、戯曲「弥々」は「良寛異聞」を読んでいるために、すんなり頭に入ってきた。これは得した気分。
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良寛異聞 著者:矢代 静一 |
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当然だが、岩波文庫より岩波少年文庫の方が読みやすかった。
我が家の子供たちが読むかな?と思ってわざとみんなの目に付く所に置いておいたら、
娘(現在小学5年生)が読んでいた。
父親から薦められても素直に読まないから、こんな芸当が必要だ。
改めて読んでみて、著者は清朝に反感を持っているのが分かる。
清朝軍はむやみに人を殺すとか、満州兵はしきたりを知らないとか。
ご本人が何度も科挙を受け続けて結局合格しなかったせいか。
著者の蒲 松齢先生は山東省淄博市のご出身で、観光用に故居が保存されているようだ。
この街はかの斉の都、臨淄のそばらしい。
いつの日か、斉の桓公や孟嘗君がいた臨淄を訪れることがあったら、ついでに見てみようかしらん。
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聊斎志異 著者:蒲 松齢,立間 祥介 |
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日本の中世(この本では鎌倉、南北朝時代)に日本神話がどの様に変化したか、伊勢神道を例に書いている。
いわゆる日本創世神話、天孫降臨神話などが種々のバージョンに変成していく過程を目の当たりにするのは興味深い。
日本に限らず、神話は時代とともに変化するのだ。
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中世神話 著者:山本 ひろ子 |
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プロはこうして資料を探すのか!と納得の一冊。
あいまい検索で本が見つかるサイトは素晴らしい。読まねばならぬ本がたくさん出てくる。また未読リストが増えてしまった。
あとがきの「公共図書館はベストセラーに予算を使うな」という提言は、「公共性」をどう解釈するかで違ってくる。読後によく考えてみるべきである。
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図書館を使い倒す!―ネットではできない資料探しの「技」と「コツ」 著者:千野 信浩 |
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イスラム教の入門書として読んでみたが、がっかり。
礼拝する方向をエルサレムからメッカに変えた理由が「コーラン」そのまま。
女性に対する扱いも、「キリスト教でも女性蔑視はあった」「ベールがあるから女性の社会進出が促されている」と書いている。だが、それが女性にベールをかぶせる理由になるのだろうか?
回り道したけれど、ちゃんと井筒俊彦先生の本を読んでみよう。
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『コーラン』は神様からのステキな詩―家族で読んだ夕べ 著者:岡本 英敏 |
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息子の読書感想文のお題の本。
父親の立場で読むと、複雑な気分。
私は、清兵衛ご自慢の瓢箪を叩き割ってしまうような無理解な父親だろうか。
清兵衛は、骨董屋で五十円(大正元年当時、小学校の小使いさんの月給4ヶ月分だそうな)で売れるほどの瓢箪を作り上げる才能があった。
私の子どもたちは、そんな隠れた素晴らしい能力があるのだろうか。
よく分からないのである。
| 清兵衛と瓢箪・網走まで 著者:志賀 直哉 |
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細胞の顕微鏡写真がグロである。
あんな気持ち悪いものが自分の体の中にあるとは…。
ところが、「あとがき」を見ると、「この本は、美しい細胞たちとの出会いの物語である。」
そうか、著者(二人いる)はこの細胞たちが「美しい」のか。
それだけではない。「その細胞のことをもっと知りたい、ということになると、本や論文を読む。するとそこで、その細胞にかかわった古今東西の人物たちに出会うことになる。自分が観察しているこの細胞を、それぞれの時代の顕微鏡を使って覗いていた人があると知るだけで、ゾクゾクする。」
よーするにヲタクである。だが、それを仕事に出来るのは羨ましい。この人たちは本当に好きで顕微鏡を覗いているのがよく分かる。
本のイラストも著者のお二人が描いている。プロの漫画家みたいだ。こんな人が模式図を描くと、すごく分かりやすい。顕微鏡写真に写っている映像のうち、理解して欲しい部分だけ抽出できるからだ。
ヲタクで食べていける人生って素敵だなー。
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カラー版 細胞紳士録 著者:藤田 恒夫,牛木 辰男 |
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本の題名が「エリザベート」だったので、てっきり「皇妃エリザベート」だとばかり思っていた。
しかし、本を手にしてみると、「最後の皇女」と書いてある。間違いに気が付きつつ読み進めていくと、あの「うたかたの恋」で有名な皇太子ルドルフに一人娘が存在し、それが本編の主人公「エリザベート」だった。こんな女性がいたとは寡聞にして知らなかった。
そのまま、皇太子ルドルフの苦悩、突然の死。うち続くハプスブルグ家の不幸、第一次世界大戦、オーストリア=ハンガリー帝国の崩壊、民族国家の独立、ナチスの台頭、オーストリア消滅、第二次世界大戦、ソ連侵攻、永世中立国宣言…。
あっという間に読んでしまった。
激動の歴史とは、これだろう。
他民族国家の集合体だからこそ、ハプスブルグ帝国がEUの先例であり、ヨーロッパ文化、芸術の一つの頂点だった。
この本、西欧・東欧の分け方に入りきれない「中欧」を知りたい人、EUの思想的源泉を知りたい人、ウィーン、プラハ、ブダペストを訪ねる予定のある人に是非読んでいただきたい。
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エリザベート〈上〉―ハプスブルク家最後の皇女 著者:塚本 哲也 |
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エリザベート〈下〉―ハプスブルク家最後の皇女 著者:塚本 哲也 |
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スサノオノミコトの「八雲立つ~」から幕末期会津藩家老の西郷頼母ご妻女の辞世の句まで、それぞれの歴史のひとこまを、歌と作者の紹介によって切り取っている。
江戸時代の短歌について知識がなく、秀歌が多くあることに驚いた。
短歌、悪くない。
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名歌で読む日本の歴史 著者:松崎 哲久 |
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鎌倉のお寺といえば禅寺が有名だ。
だが、実はそれだけではなく、様々な仏教寺院がある。(新義律宗・浄土宗・日蓮宗など)
そして、その建立の目的も、恨みを呑んで死んでいった人々の菩提を弔うためのお寺だったりする。
鎌倉は日本最初の武家政権の都であると同時に、宗教都市でもあったのだ。
さらに、政治的に京都から独立した鎌倉は宗教的にも独立していく。
鎮護国家の法会であるが故に、朝廷以外では実施することが憚られた大仁王会(だいにんのうえ)を鎌倉でも執り行われるようになった。
また、陰陽師の安倍氏、賀茂氏を鎌倉に呼び寄せ、「関東陰陽師」集団を形成し、方違えの方角、時期など、京都側と異なる見解を示し、幕府は関東側を採用している。なんと鎌倉にも幕府専門の陰陽師がいたわけだ。
宗教的な観点から鎌倉を訪ねる時、助けになる本である。
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鎌倉 古寺を歩く―宗教都市の風景 著者:松尾 剛次 |
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久しぶりに一気に読んだ。
ロジックがしっかりしているので読みやすい。
逮捕劇を「つかみ」にしているので、時系列が前後するが、前章を読み返すことで対処できる。
落合信彦氏以来、「インテリジェンス」に関する本が読めたのは幸いである。
ただ、(著者が主張する)鈴木宗男氏を陥れる国策捜査の黒幕が誰なのか、政治に疎くてよく分からなかった。
外務省内部の派閥抗争に関しては、著者も客観的に叙述できなかったようだ。
「さらば外務省!」(天木直人、講談社)
「私(ノンキャリア)とキャリアが外務省を腐らせました」(小林祐武、講談社)
を合わせて読まれることをお勧めする。
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国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて 著者:佐藤 優 |
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「お姫様」の視点から大江戸を見ると、こんな風に見える。
図版、写真が多く、イメージが掴みやすい。
「お姫様」が政略結婚の道具だったことは間違いないのだが、「夫より長生きして、現藩主の実母、もしくは養母として権力を保持した女性もいた」というくだりを読んで、少しほっとした。
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大江戸の姫さま 著者:関口 すみ子 |
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「つかみはOK!」なタイトルだが、中身は普通。
ラジニーシの著作を数回引用したり、ユングの幽体離脱体験を紹介しているところは差っ引いて読まなければいけないが。
本書で、サイコセラピストと紹介されている米倉一哉氏の発言、「薬にしても催眠療法にしても、松葉杖のようなものなんです。結局は患者さんが治るプロセスを手伝う道具にすぎない。(中略)道具の助けを借りて骨折が自然に治っていくように、心にも自然治癒力というものがあるわけです。」(P.130~131)
そのとおり。失恋して落ち込んだ時、立ち直るきっかけは、「あの人とは結ばれない運命だった」「次の素晴らしい恋愛のステップだ」などなど、[時間をかけて]「納得する」「悟る」「諦める」心の作業である。
ところが、たまには頭の中でネガティブな考えがグルグル空回りして、「死ぬしかない」などと思い込んでしまうこともある。そういう時は薬の力を借りて、時間をかければ治る状態まで心を引っ張りあげてもらうのである。
薬は補助的役割である(残念ながら)。だって、薬を飲んでも、愛した相手は戻ってくるわけではない。職場が居心地よくなるわけではない。ただ、何もしないで落ち込んでいるよりはよっぽどいい。
そして、少し良くなったら、この本に書いてある通り、薬を飲みながらでも、スポーツ(最初は散歩でもいい)や腹式呼吸をされてみてはいかがだろうか。
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医者にウツは治せない 著者:織田 淳太郎 |
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信長公がもし本能寺で死ななかったら…。
そんなことを夢想させてくれる本。
津本先生の、小説としての「信長」を読みたいと希望するなら、「下天は夢か」をお勧めする。
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覇王の夢 著者:津本 陽 |
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何という凄まじい戦闘だったのか。
圧倒されて言葉も出ない。
冷たい水を飲むこと。家族とご飯を食べること。こんな何気ない日常が、どんなに幸せか。
「兵は詭道なり」は、「いくさは騙し合いだ」と解釈するのが多数派だが、私はさらに深読みして、「戦争とはもともと危うい方法である」と捉えたい。
日本人にしろ、アメリカ人にしろ、戦争がなければ普通に暮らしていたはずなのに。
なぜこの亜熱帯の小島で、ろくな水・食糧もないまま病死し、あるいは死体も判別できないほど無残な死に方(敢えて戦死とは書かない)をしなきゃならんのだ。
泣きながら、気持ち悪くなりながら、怒りながら、一気に読ませていただきました。
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名をこそ惜しめ 硫黄島 魂の記録 著者:津本 陽 |
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中学生以来、久し振りの「水滸伝」。あの頃と比べて、中国の英雄、伝説、更には道教の神様たちの知識が格段に増えているため、理解しやすくなっている。
でも、「中国のアクの強さ」に対する違和感は相変わらずである。
なにより、百八人全員が梁山泊に集まって誓いの儀式をするハイライトまで書かずに終えてしまったのには驚いた。
それでいいのか、津本先生?
津本先生は「水滸伝」をこう書いた。では北方先生はどう書いたのだろう?かえってそこが気になる。
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新釈 水滸伝〈上〉 著者:津本 陽 |
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新釈 水滸伝〈下〉 著者:津本 陽 |
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子どもたちを取り巻く環境は依然として良くない。
しかし、この本に書かれているような改善の試みは少しずつ広がっている。
道は遠い。まず自分の子どもたちのために、やってみよう。
最終章にあった、「『簡単』の向こうには『荒廃』が待っている」の一文。
教育にしろ、何事も手抜きはご法度だ。
よく噛みしめておきたい言葉である。
|
子どもたちを救おう 著者:竹花 豊 |
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一遍上人とはこんなにも激しい人だったのか。
最小限の所有物しか持たず、一つ所に留まらず旅を続ける。
武器も持たず、充分な装備もなく、体力的に強くない女性も含めて集団で移動を繰り返す。
鎌倉時代、これは死を覚悟した苦行だ。
実際、山賊に襲われて尼僧がさらわれてしまうし、遊行の合間に次々とお仲間が成仏してしまう。
そして一遍上人自身も…。
「緩慢な自死」だろう。敢えて言えば「集団自殺」に近い。
現代にご本人が現れたら、絶対「怪しい新興宗教」である。
この「怪しい新興仏教」が鎌倉新仏教の一つとして拡大するのは、当時が元寇、飢饉、流行病の重なる「末法の世」だったということか。
そして、文字通り死がすぐ傍にあるがゆえに、生あるうちに六字を称名して極楽往生が定まれば、歓喜の余り踊り出したくなるのだろう。
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わが屍は野に捨てよ―一遍遊行 著者:佐江 衆一 |
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物理学者とは大変なお仕事だ。
物理学者は皆、物理現象はすべて「筋が通っている」とか「単純で美しい」モノだと信じている。(本の中では『対称性』という言い方を使っている)
ところが実際の実験結果は「よろしくない」ので、どうやって筋を通すか、「あーでもない、こーでもない」と理論を考えるのだ。
特殊相対性理論もそう。
「ローレンツ変換」とか言う数式のお陰で、どんな運動状態でも物質は光の速度を越えないことになった。
じゃあワープ0.9のスピードで飛ぶ「宇宙船エンタープライズ号」からワープ1のスピードのフェーザー砲を撃ったとき、止まっている艦隊司令部から見ると、フェーザーはワープ1.9のスピードで飛んでいるように見えるか?
いや、見えないんだ。「ローレンツ変換」のせいで。
じゃあしょうがない、時間の流れや距離の長さを変えて、光速を越えないようにしよう。
と考えたのがかのアインシュタイン先生。
ここは分かった。
あまりに微小な粒子(物質なのかエネルギーなのか見分けがつきにくいレベル)を観察するには、もはや粒子同士を思いっきりぶつけて、その壊れた破片や壊れる方を高感度センサーで調べるしかない。
ここまでは何とか分かった。
だが、この先の物理現象を綺麗に説明するために考えだされた色々の(不思議な)理論は???だった。
最後に、この本によると、あのGPSシステムは、GPS衛星に搭載された原子時計の相対性理論による時間の遅れや、地球上の原子時計の重力による遅れなど、相対性理論から導き出される誤差(みな「無視できる誤差だろ?」と思える)をもしっかり補正しないと正確な位置情報が出ないのだそう。
すごいもんだ。
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現代物理学が描く突飛な宇宙をめぐる11章 著者:スティーヴン ウェッブ |
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「近づくと火がつきそうに熱い」男と女たち。
高橋節炸裂である。
それはそれで楽しめる。
ただ、泰衡編になると、奥州藤原氏最大の謎「なぜ源義経を招いたか」「なぜ平氏討伐に奥州軍全体で参戦しなかったか」について明確でないような気がした。
読み比べということで、今東光氏の「蒼き蝦夷の血」1~4(徳間文庫)も合わせてどうぞ。
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炎立つ〈壱〉北の埋み火 著者:高橋 克彦 |
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炎立つ〈弐〉燃える北天 著者:高橋 克彦 |
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炎立つ〈参〉空への炎 著者:高橋 克彦 |
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炎立つ〈四〉冥き稲妻 著者:高橋 克彦 |
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炎立つ〈伍〉光彩楽土 著者:高橋 克彦 |
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題名のとおり、マンガの宣伝本。
有名人の養老孟司先生をひっぱりだしてきている。
養老先生の「脳の中で、カナを読む場所と漢字を読む場所が違う」話が面白かった。
こんな本を出さないといけないくらい、マンガを読まない若者が増えたということか。
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マンガをもっと読みなさい―日本人の脳はすばらしい 著者:養老 孟司,牧野 圭一 |
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仏像鑑賞に関する基本書。
絵や写真が分かりやすい。
敢えて難をつければ、P.202に、「仏教では、人は死んでもまた生まれ変わるという輪廻転生の思想を説く」と書いてある。
ブッダは、上記の輪廻転生(いわゆるバラモンの教え)に対して、悟りを開き、輪廻転生から解脱する教えを説かれた。
それが仏教である。
さらに言えば、輪廻転生では同じ人間に生まれる保証はなく、畜生や餓鬼となる可能性があるわけである。
また、人間に生まれても、当時のインド社会では、バラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラの階級があり、善行を積んでも生まれ変わるのは一つ上の階級に限定されていた。
こんな現状を打破するために、ブッダはあらゆる人間に平等な真理を発見されたのである。
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仏像はここを見る―鑑賞なるほど基礎知識 著者:瓜生 中 |
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座禅のやり方、数息観、十牛図、公案三十三則と、臨済禅の基本が記述されている。
絶版になっているのが惜しい。
「一枚悟り」と指摘されてしまった。
「何でも一枚になりきった無相平等のお悟りで片づける禅をいう」
「五蘊皆空」「一切悉皆仏性有り」「色即是空、空即是色」
それはそれなりに悟りだ。
しかし、いつもありとあらゆる食材を全部中華鍋に入れて、塩コショウで味付けして、最後に醤油を鍋肌から注いで「チャンプルーです。」としてお客様に出すのは、それはそれでおいしいだろうが、そればかりでは前に進まない。
「空」の一字で混ぜておしまいにするのではなく、そこから何を創造するかだ。
※アマゾンで報酬対象外でした。
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近代資本主義の主な担い手であるはずの株式会社が、日本に受容される過程で江戸時代の「藩」に似せて考えられてきたことは、良く知られている。
この本では、そこから更に突っ込んで株式会社に固有の「カミ・ホトケ」が存在していることを紹介している。
取り上げられている会社の殆どがその手の話では有名な会社なので、そんな会社の内情が見えて面白いが、「ふーん、あの会社って、そうなんだ」のレベル。
紹介されていた事例で引っかかる物がある。高野山や比叡山に会社墓を置くことだ。これはさすがにやりすぎのような気がする。故郷を離れて会社で働き、もうふるさとに入る墓がない、というような人は昔はたしかにいたかもしれない。しかし、だからといって会社で墓まで用意するのはおかしい。
死に場所くらい自分で決める。
まして、会社は永続するものではない。倒産したり、M&Aで社名が変わったりする。特に外資に買収されてアルファベットやカタカナの社名になり、社長がアメリカ人となった会社などは、設置しつづけることは不要であろう。
撤去したとして記載されている和歌山県商工信用組合の潔さに敬意を表したい。
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会社のカミ・ホトケ―経営と宗教の人類学 著者:中牧 弘允 |
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さすが高橋克彦先生。
基本はミステリー作家、SF作家だもの。プロットの組み立てが素晴らしい。
史実からすれば、時宗公の兄の時輔殿(ここからは時輔兄者と呼びたい)は、兄なのに庶子とされ得宗になれなかった不満から謀反を画策し、殺されたのが本当だろう。
しかし、先生の筆に載ると、時輔兄者は覆面捜査官のごとく反北条派に取り入って摘発に協力し、遂には死んだ事にして大元の首都「大都」に潜入してスパイ活動を展開する…。
こうやって書くと「オイオイ、ありえねー。」である。ところが読んでいくと、この時輔兄者の活躍が特に元軍襲来以降すごいのである。
第二巻の巻末エッセイにて劇画家のさいとう・たかお先生が紹介しているとおり、高橋先生ご自身がさいとう先生のファンであることから推察すると、作風にかなり劇画的「ビジュアル」に気を使っておられるのではないか。
だから「ゴルゴ13」並みに「ありえねー」のだが、最後まで読みきってしまうのである。
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時宗〈巻の1〉乱星 著者:高橋 克彦 |
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時宗〈巻の2〉連星 著者:高橋 克彦 |
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時宗〈巻の3〉震星 著者:高橋 克彦 |
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時宗〈巻の4〉戦星 著者:高橋 克彦 |
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ねじめ先生は以前、「眼鏡屋直次郎」なる時代小説を物している。
その時も舞台の一つが長崎だった。
先生は長崎がお好きなんでしょうか。
お話は笑いと涙とお色気の人情時代小説。ねじめ先生は、基本は「商店街シリーズ」である。
ところが、シーボルト先生が来日する頃から、少しづつ変わっていく…。
北斎師匠の娘さんの阿栄(葛飾応為画伯)と主人公の遣り取りがいい。
こういう夫婦がねじめ先生の理想像か。
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シーボルトの眼―出島絵師 川原慶賀 著者:ねじめ 正一 |
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北条政子は、「尼将軍」として(特に大河ドラマでは)あまり良いイメージに描かれていない場合が多い。
しかし、永井路子先生が書くと、そこに坂東の女であり、武将の妻であり、夫への思慕、子への愛ゆえに図らずも政治に介入してしまう女性がいる。しかもそれが本人の意図せざる(悪い)方向へ進んでしまうのだ。
筆の進め方がうまい。静御前との遭遇もどちらも悪くないようにストーリーが展開する。普通、北条政子はここでは悪役だが。
読み終えると、武家政治の首都としての鎌倉ではなく、北条政子が生きていた鎌倉が見えてくる。
歴史好きで、何度も鎌倉を訪れているのに、今まで読んでいなかったなんて。「お恥ずかしい」の一言に尽きる。
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北条政子 著者:永井 路子 |
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息子の読書感想文のお題の本。
正一少年の感じたままの事実が綴られている。しかし、これが「写実の妙」である。息子が「こんな風に書けばいいんだー」
なんて思ってくれたら第一段。
あとがきがいい。
「詩を書きはじめて13年。詩のコトバは押さえ込むコトバ。利き腕にぐいと力を入れて押さえ込む。そうやって押さえて押さえて出来上がるのが詩のコトバ。ところが小説は全身運動。やってみて大変。使ったことのないコトバの筋肉が弱い。書き上げるのに3年かかった。」
まじめに考えると禅問答だが、詩人が表現するとこうなるのか。
「見たまま、感じたまま書けばいいじゃん」と思った小説が、実はプロの詩人が3年かかった作品だと驚くのが第二段。
| 高円寺純情商店街 著者:ねじめ 正一 |
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臨済禅の公案、食わず嫌いだった。
「禅問答」は相変わらず訳わかんないけど、「不立文字」の真理をどう表現するか、先達のご苦労が偲ばれる。
それは自分の想いを言葉でどう伝えるか、悩みに悩む詩人のようでもある。
あの有名な「両手で打つと音が出る。隻手にどんな音があるか。」なる公案は白隠禅師創始の公案だったのね。不勉強、汗顔の至り。
「口でけなして、心で褒める」禅独特の表現を「拈弄」と言うことも初めて知った。
それよりも、『「江湖」とは江西湖南(長江の西、洞庭湖の南)で、“天下の叢林”禅道場のことです。ここから後世、“天下”のことを、「江湖」というようになりました。』(P.241)を見て、大袈裟に言うと「おお、透った!」だった。
武侠小説によく「江湖の徒」という言葉が出てくるが、原義はここだったのだ。最初は「江といえば長江、湖といえば洞庭湖だが?首都北京のある中国北部やかつて中心地だった中原地方ではない場所(世間)の人間である、という意味か?」と理解していた。
「無門関」が編集された南宋時代、北中国は「金」だった。天下が「江湖」に限定されても不自然ではない。とすると「江湖の徒」という文言が出てくればそれは南宋時代以降に作られたものだ、ということだ。
| 無門関を読む 著者:秋月 龍〓@59BC@ |
※著者のお名前が「秋月龍珉」なので、うまく変換できなかったようです。
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中国四千年の歴史の中には、史上名を残す女性も数多いる。
勉強になったのは、
1.纏足は北宋から普及した。
2.「楊家将演義」は北方謙三先生の作品でしか読んでいなかったが、原作は女性武将が活躍し、かつ後半ではかなり荒唐無稽になっていた。しかし、京劇では有名な演目(楊門女将)。
3.女性の著者からすると、西太后は中国四千年の男性優位の王朝文化を破壊した悪女神らしい。
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破壊の女神―中国史の女たち 著者:井波 律子 |
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神話時代から清までの隠者を紹介している。
私が一番好きになったのは、当たり前に「陶淵明」だった。
その詩の中に禅三昧の境地が書かれているのもそうだが、自らの著述に、新しく成立した王朝の年号を使わなかったこと、「山海経」に出てくる不屈の怪物「刑天」について詩を賦していることなどから、社会に対して鬱々たる思いがあったようだ。
まるで私のようだ…いやいや、「陶淵明」先生を自分になぞらえて考えるのはさすがに不遜の極みである。
ただ、半分隠棲している私にとっては、偉大なる先達の生き様にほんのすこしでも触れることが出来たのは幸福だった。
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中国の隠者 著者:井波 律子 |
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小学生高学年向けの作文上達法の本だが、カミさんと二人で「なるほど」と納得してしまった。
分かりやすい。簡単。すぐにでもできそう。
子供達に読ませるつもりで、親が読んで感心してどーするよ。
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ひげうさぎ先生のだれでも書ける文章教室 著者:ひげうさぎ |
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裏切り者では中国一有名な秦檜のことが知りたくて読んでみた。
岳飛廟の前に、唾吐きかけ用の秦檜夫妻の鉄像があるのは知っていたが、なぜ妻も罪人として今でも糾弾されるのかが分からなかった。
ところが、この奥さんの方(王夫人という)も悪人伝説の一方の主役だったのだ。まあ大変というか、お可哀そうにというか…。
その他、いろいろな裏切り者が出てきて知識は豊かになる。但し、作者の善悪の価値判断が普通すぎて面白くない。そりゃ裏切りや虐殺は悪いっちゃ悪いだろうが、宮城谷先生や北方先生や堺屋先生だったら、もうちょっと気の利いた書き方ができるだろうに。
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裏切り者の中国史 著者:井波 律子 |
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中国四千年の歴史だもの、そりゃ奇人や異才はいっぱいおるがな。
春秋時代から中華民国まで、56人の奇人、異才を紹介している。ただ、岩波新書版で3ページぐらいでおしまいなので、「はあ、そうですか」「そうだったんですか」の繰り返しである。
最後に、日本語で読める各人の文献を紹介しているので、興味を持った方がいたら、それを読んでください、という入門書。
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奇人と異才の中国史 著者:井波 律子 |
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題名が言うほど感動しなかった。
しかし、仕訳の考え方、減価償却費の見方など、基本的
な会計の思考方法が理解できた。
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<女子大生会計士の事件簿>世界一感動する会計の本です[簿記・経理入門] 著者:山田 真哉 |
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日露戦争後の「日比谷焼打ち事件」を軸にその後の言論界を追っていく。
「日比谷焼打ち事件」の時に、初めて(行政的)「戒厳令」が発動される。実は、日露戦争時にも(軍事的)戒厳令は発動されている。それは、広島、長崎、佐世保、対馬等の軍事的拠点が中心である。その各地点が、戦争の最前線であるとの認識があったからに他ならない。
ところが、行政的戒厳令は帝都を「戦時状態宣言」し、軍隊から射撃され死亡しても「戦時下なれば致し方ない」状況にしてしまうものである。
このような極端な人権制限の中で、多くの新聞が発行停止となってしまう。
そして、その後の日中戦争や太平洋戦争に対して反論できない言論界が形成されてしまう。
ほんの100年前に日本でこんなことがあったのかー。
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日露戦争 ―勝利のあとの誤算 文春新書 著者:黒岩 比佐子 |
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今まで読んだ十牛図の本の中では、一番絵が可愛い。男の子(童子)と牛がヘタウマの漫画っぽくて素直に心の中に入ってくる。
分かりやすい内容ではあるのだが、三十歳代には「見牛」「得牛」してね、四十歳代には「騎牛帰家」よ、とか言われると、ちょっと困ってしまう。
著者の松原氏が執筆当時65歳なので、「若い者はこれくらいは出来てないと…」という思いなのかも。
(蛇足)
第十図の「入鄽垂手」の「鄽」は纏足の「纏」のつくりの部分と同じで、もともとは袋の中に物を入れて紐で括り、それを建物に貯蔵する意味があるそうです。それが、貯蔵用の袋がたくさんある「市場」になったり、「店」「町」の意味になったらしいです。
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十牛禅図―般若心経の「空」の心を知るための絵物語 著者:松原 哲明 |
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これは作家の三田誠広さんの解釈した「十牛図」。
本来ならば禅僧(十牛図の作者やその孫弟子)が書いた漢詩があるのだが、そんなものは省略。作者が書いた頌の意訳のみ。
でも、十牛図をトリガーに、初期仏教、禅宗、鎌倉期仏教を説明し、現代物理学や生物学から「空」を説明しようという意欲的な作品である。
私なんぞ、高校生の時に講談社ブルーバックスなどを読んでいても、正直、素粒子論は良く分からなかったのだが、今回これを読んで何となくイメージできた。
十牛図の入門の入門書として、いいんじゃないかと思う。
敢えて苦言を呈すれば、第9図「返本還源」の項で遺伝子学を語るのはちょっと無理があるのでは…。
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わたしの十牛図 著者:三田 誠広 |
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以前、「ヒトラー最期の12日間」という映画を見て、その中の登場人物シュペーアに興味を持ったので、読むことにした。
映画を見て興味を持ったゲッベルス夫人の人となりについては、あまりお付き合いがなかったらしく、情報が少なかった。
ただ、恣意的に変わる指示、命令系統の混乱、誇大妄想、独りよがり、現実の把握の拒否、そしていい加減な指示を自分の都合のいい命令に書き換えてしまう部下たち。イエスマンしかいない独裁国家とはこんなものか。
どこの国でも、どこの時代でも、独裁者になるとこんな人間になってしまうらしい。
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第三帝国の神殿にて〈下〉―ナチス軍需相の証言 著者:アルベルト シュペーア |
※上巻は報酬対象外でした。
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臨済宗の偉いお坊様が、若い雲水たちの為に書いた本。
元ネタは北宋時代の禅僧が描いた絵と詩である。
禅僧でないと分かりにくい表現もあるが、読み終わると少し気持ちが楽になった。
今後、「十牛図」の解釈を追ってみようと思う。
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十牛図―禅の悟りにいたる十のプロセス 著者:山田 無文 |
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中沢新一ファンはもとより、よく分からないけれど不思議なものが好き、気持ち悪いけど感動させてくれるものが好きという人にはたまらない本である。
まだ分かりにくいか。荒俣宏さんの「帝都物語」(古っつ!)、エヴァンゲリオン(これも古いな…)、最近で言えばエウレカセブンかな?こんなのが好きな人は絶対ハマる。
私ですか?私は断然星5つです。
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アースダイバー 著者:中沢 新一 |
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久しぶりに書店で衝動買い。
柳澤桂子さんの「生きて死ぬ智慧」も同じジャンルと言うことで同様に平積みになっていたが、本全体が黒かったので、こちらにした。
買って良かった。最後の真言咒の訳が泣ける。
私より、子供たちに読んで欲しい。子供たちにも手に取れる本棚においておくつもり。
子供たちの会話。
「西遊記の三蔵法師って、本当にいたんだって。」
「じゃあ、本当にお経を運んできたんだ。」
「お経って何よ?」
「そういえば本棚にお経の本があったな。あれが三蔵法師が運んできたお経かな?」
みたいな感じで手にとって読んで欲しい。
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自由訳 般若心経 著者:新井 満 |
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この本を要約すると、
①アメリカではプロザック、日本ではパキシル、ルボックスに代表されるSSRI: 選択的セロトニン再取り込み阻害剤は自殺願望を増加させる副作用がある。
②SSRI: 選択的セロトニン再取り込み阻害剤は習慣性がある。
となる。おいおい、話が全然違うじゃないか。副作用も少ないし、習慣性もないのですぐ止められるというのがウリじゃなかったのか。
この本の監修者によると、アメリカ食品医薬品局(FDA)2004年10月にはSSRIのラベルに、黒枠で症状の悪化と自殺行動惹起への注意を記載するよう指示したそうだから、あながち嘘ではないのだろう。
ただ、私は、パキシルを飲んでからは自殺願望はなくなったし、今は飲んでいなくても大丈夫である。答えにはなっていないが、「効く人には効く」のだと思う。
気になることが一つ。この本の著者は、有名な精神科医らしいのだが、「トークショーのホストたちは、うつ病ではセロトニンが不足していることが確認されています、と言って番組を始める。私は、実際にはそんな証拠はありません、と言って話をぶったぎった経験が何度もある。」そうである。(P.354)
日本で言えば、○○もんたさんが折角医学的な話をしても、「それは違います」とばっさり言ってしまう医者の先生みたい。
こんな風に、この著者はうつ病とセロトニンの因果関係を否定しているが、ではなぜ私には効果があったのか。これが分からない。
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抗うつ薬の功罪―SSRI論争と訴訟 著者:田島 治,デイヴィッド ヒーリー |
アマゾンの紹介文は間違っています。著者はヒーリーさんで、監修者が田島さんです。
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これを読んで欲しい年齢の皆さんには、ポプラ社版を読んでいただいて、少し大きくなったら岩波文庫版を読んで頂けたらと思う。
正直に言うと、岩波文庫版の丸山真男先生の弔辞に感動しました。
もっと若いときに読んでおくべきでした。
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君たちはどう生きるか 著者:吉野 源三郎 |
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君たちはどう生きるか 著者:吉野 源三郎 |
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民主主義には2つのステップがあると思う。
一つは自分の考えることを表現すること。二つ目は1つに纏めるときには多数決で決めること。
イスラム教が民主主義に合わないとは言うつもりはない。そんなことを言ったらキリスト教もヒンズー教も然りである。
ただ、男性を女性より一段上と明言し、さしたる理由を示さずに豚肉を禁止することを繰り返していると、「自分で考える」事ができなくなってしまうのではないかと言う懸念が残る。
「自分で考える」事を止めてしまうと、「言葉」で相手を説得することを止めてしまう。自分がそうだから。
そして、暴力に走ってしまう。それが一番手っ取り早いから。
コーランには、慈悲深きアッラーが書かれているが、どうなんだろう。
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コーランを知っていますか 著者:阿刀田 高 |
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去年(2005年)は日露戦争100周年だった。ところが、日露戦争に関しては、司馬遼太郎先生の「坂の上の雲」しか知らない。少し知識として持って置こうと思い、読んでみることにした。
この本によると、私がロシアのアジア進出のシンボルのように思っていたシベリア鉄道が、膨大なコスト負担のために宮廷内にも反対者が多数いたこと、日本とロシアの相互不信が増大して、戦争にまで発展してしまったこと、などが分かる。
ロシアとしては、植民地戦争のつもりらしかったが、日本にとっては国家総力戦であり、結局は「塹壕戦と機関銃の組み合わせ、情報と宣伝の利用能力、制海権の確保に関わる陸軍と海軍の連携など、ヨーロッパ諸国が第一次世界大戦で学ぶ戦争技術のほとんどが、明瞭に、もしくは萌芽の形で現れていた。」(文中P.194)
さらに、戦争後の日露両国の変化が興味深かった。日本では勝利により軍部の台頭を許し、ロシアでは威信低下により、10年後の第一次世界大戦勃発後の最初の1年で50万人の脱走者が出た。そして、ご存知のロシア革命へと繋がっていくのである。
大学教授の文章なので、楽しく読める訳ではないが、「坂の上の雲」のサイドテキストとしてGOODである。
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日露戦争史 - 20世紀最初の大国間戦争 著者:横手 慎二 |
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分かりやすい。この本を参照しながら、「蒼き狼」を読んだらもっと理解できただろうに。当時は頭の中に入らなかった。
私の愚痴はさておき、対抗する他国のない超大国(スーパーパワー)という状況において、当時のモンゴル帝国と現代アメリカ帝国は酷似しているという堺屋先生の指摘は首肯できる。作家の先生はこういう世界史の切り口で物を見るのか。
この眼で見ると、例えば歴史の一駒に過ぎなかったアサッシン教団が、超大国に対抗するテロリスト集団だったとことになり、リアルに感じられる。
歴史観については本を読んでもらいたいが、この本はそれだけではない。当時のモンゴル文化、「チンギス・ハンはかく戦えり」コーナー、ゲルの生活、ゲル体験ツアー案内など、内容が盛り沢山。「チンギス・ハン」大好きさんならば絶対、「世界史」大好きさんでも買っておいて損はないと思う。
堺屋先生はモンゴル帝国成立800周年祭のイベントプロデューサーをされているそうな。「今年の夏はモンゴルに来てください~。」と本の中から手を振っていらっしゃる。
おちゃらけはこのくらいにして、気になったところ。
モンゴル帝国の3つのコンセプトの一つ、「無限無差別の取り込み主義」と先生が名づけた人種、宗教、文化等に対する寛容な態度、きれいに言えば平等主義が帝国を支えた。言われて見ればそのとおり、モンゴル人偏重や、特定宗教の強要を行えば帝国は分裂する。翻って現代アメリカはどうだろう。
「もし米国が、21世紀を通じてスーパーパワーであるためには、自らの正義と美意識を他国に押しつけるべきではない。たとえそれが民主主義や市場経済であっても。」(P.63)
堺屋先生、私もその通りだと思います!
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堺屋太一が解くチンギス・ハンの世界 著者:堺屋 太一 |
| 蒼き狼 著者:井上 靖 |
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こういう本は、お酒をチビチビ飲りながら読んだら最高なんだろうな。文庫本で、一晩で読みきるのには丁度いい薄さだし。詳しい話はこの本の解説の奥野健男氏に任せます。
ただ、酔いが醒めたら私は独り。只の中年、被リストラ男。これを読んで、少しでも前向きになれたら、自死せずに生きていけるかな。
amazonのアフィリエイトを頼もうとしたら報酬対象外でした。
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昨年(2005年)11月18日に、横浜そごう美術館の「大アンコールワット展」をカミさんと二人で行った。
その日は、桜木町の「センターグリル」で昼食を食べ、午後は近くの横浜能楽堂で「県民のための能を知る会 横浜公演」を観覧するという、凡そオヤジらしくないゲージツ的な1日を過ごした。
午前中の「大アンコールワット展」を見ながら、カミさんが「アンコールワットって、ヒンズー教と仏教が混ざってるのね」なんて言われて、そういやそうだなー、でもなんでそうなんだろう?と思ったことが一つ、仏像ではないが展示されていたジャヤヴァルマン7世の頭部がとても印象的だった。東南アジアのどこにでもいそうな獅子鼻、厚い唇の男性でありながら静かに瞑想している。そこの場所だけ静かだった。
そんなこともあって、これは勉強しなければ、と思っていた。
そこで丁度いい本が見つかった訳。読んでみると知らなかったことが結構あるな。
私としては、仏像、神像はともかく、王が死ぬと多くの場合内戦が勃発するのが気に食わなかった。当時のカンボジアの相続習慣はどうなっていたのかね?王様は必ず神格化して現人神となっているし、王権の権威付けちゃんとしているのにねえ。仏教とヒンズー教との間に宗教対立があった訳でもないのに、どういうことなんだろう?
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アンコール・王たちの物語 ~碑文・発掘成果から読み解く 著者:石澤 良昭 |
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あの堺屋太一先生が日経朝刊でチンギス・ハーンを主人公とする歴史小説の執筆を開始した。なぜ今チンギス・ハーンを描くのか、には先生のご事情がある。
先生の数多あるお仕事の一つに、チンギス・ハーン政権誕生800周年記念イベントのプロデューサーをされているのだ。(この情報はTBS「がっちりマンデー」<2005年9月11日放送分>からいただきました)
たしかに、吉川弘文庫の世界史年表に、(1206年テムシン、ナイマン部を滅ぼし、チンギス汗と称す)と書いてある。
そうなのだ、これは堺屋先生のメディアミックスなのである。
いやいや、先生の凄い所は、(TBS「がっちりマンデー」<2005年9月11日放送分>によると)H.I.S会長の澤田秀雄氏が買い取った旧国営銀行(現「ハーン・バンク」)の1年定期(一年の金利が14.4%!)に身銭を切って預金されているそうな。
この世界中から観光客を呼び込もうという一大イベントがもし失敗したら、モンゴル国内は不況となり、「ハーン・バンク」も破綻して、定期預金も返ってこないかもしれない。将に背水の陣を敷いて進んでおられる。
堺屋先生だけではない、メディアミックスの本家本元、角川春樹氏が「蒼き狼~地果て海尽きるまで~」という映画を製作されるとのこと。2006年、モンゴルから目が離せない。
…ところが、現在のモンゴルについては、お相撲さんの活躍ぐらいしか知らない。あれ、どーなってるんだっけ?と言う時の本である。
現役の駐日モンゴル大使であるザンバ・バトジャガル氏が執筆されている。前半はモンゴルの歴史とか、ご自身の略歴とか、いま一つ集中できないのだが、後半のモンゴルと日本の比較文化論は面白い。同じモンゴロイドであるが、遊牧民族と農耕民族ではかなり違うようである。さらに、ご本人が気象学者であるので、地球温暖化へのコメントが熱い。
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日本人のように不作法なモンゴル人 著者:ザンバ・バトジャルガル |
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いやー、読みこなすのに苦労しました。新書なのに、細かい字で1ページに2段だもの。かなり時間がかかりました。
この本の著者はアンベードカル。インドの人です。知らない人でしょ。私も最近まで知りませんでした。この人がどういう人かは、検索してください。興味があれば、同じ光文社新書から「アンベードカルの生涯」という本が出ています。
内容は、ブッダの生涯とその思想の叙述です。ただ、著者アンベードカルの思想が色濃く反映されています。その点では我々が知っているブッダとは少し違います。
ここに出てくるブッダは徹底した平等主義者で、霊魂を信じていません。当然前世からのカルマを否定し、いわゆる死後の世界についてはダンマ(仏法、道徳性、その他いろいろな意味で使われています)とは無関係だとしています。そして、「アヒンサー(不殺生)」について、「殺生が善を悪から救う最後の手段でありうる可能性をも否定したわけではない」と述べています。
私達が知っているブッダとはかなり違います。ただ、アンベードカルの境遇、人生、思想を考えると、このブッダも有りかも知れません。
「それで宗教と言えるのかよー。」という批判が出てくるでしょう。私も孔子様の教えに近いかなと思います。ご自身で確かめてみて下さい。
蛇足1
光文社新書って、「下流社会」みたいなウケ狙いの本も出しますが、読む人は少ないでしょうけれども、残して置く必要のあるこうした本を出版して下さっているので、良しとしましょう。
蛇足2
佐々井秀嶺師(この人も最近まで知りませんでした)の跋文がすごい!黙読するより音読した方が数倍いいです。正に「声に出して読む日本語」ですね。私もカミさんと娘に朗読して聞かせましたが、「何言ってるのかさっぱり分からない!」と却下されました…。
蛇足3
最近、「ポジティブ思考を続けるとツキがやってくる」という本が流行りです。その中に、「これを魂と呼ぶ人がいます」「前世からのカルマがあるかも知れませんが、それは変えられます」という内容のものがありました。断定していないところがまた曲者ですが、「そんなことはブッダは言っていないと解釈している人がいる」と頭に入れておくだけで、マインドコントロールから抜けやすくなります。
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ブッダとそのダンマ 著者:B.R.アンベードカル |
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アンベードカルの生涯 著者:ダナンジャイ・キール |
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下流社会 新たな階層集団の出現 著者:三浦 展 |
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「だれも沖縄を知らない 27の島の物語」(森口 豁、筑摩書房)
漫然と沖縄に憧れていて、いずれは沖縄に移住したいなどと夢想している。ただの夢に過ぎないのだが。
実際の沖縄は、グルメ番組、旅番組で紹介されるイメージとは違うだろうということを確認したくて、読んでみた。
沖縄は、基地問題だけでなく、過疎化、地域内住民間の対立、その他の問題が複雑に絡み合っている。特に、最後の章で紹介される「老人ホームに収容されて、故郷の島に帰ることもできず死んでいく老人が増えている」状況には驚かされた。「おじぃ、おばぁが元気で楽しく暮らす美ら島」という私の中のイメージが崩れてしまった。
それでもまだ、憧れは消えない。そうだ、まだ一度も訪れていないんだ。やっぱり行かなきゃ。
そうそう、沖縄でも1~2月は曇りの日が多くて、結構寒いそうです。
| だれも沖縄を知らない 27の島の物語 著者:森口 豁 |
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